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第23回 2018年 4月

2018.04.07更新

前回より早半年あまり、忙しさにかまけてつい筆が遠のきました。

季節は春。満開の桜を見ていると、必ず季節は巡ってくるのだという自然の摂理のありがたさ

に感じ入ります。

 

今回は、趣向を少しと変えて臨床医学(診断・治療・予後)に対しての私の考え方を書いてみました。

一般に医学部は理系に属していますが学部の専門に入ってからは自分が理系の人間だと思っていた学生はショックを受けることになります。数式などはほぼ皆無、ちょっとした理論はありますがほとんどは、暗記に明け暮れる毎日です。そんななか、生化学・生理学等の基礎医学と呼ばれる科目は一般化と再現性がみられるので、科学と呼ばれるために必須の実験がありました。しかし、臨床医学は厳密な意味での一般化はできないし、再現性も不可能です。(すべての人間は1人1人違っているのだから)したがって科学と呼ばれるために必須のこの2大要素、一般化と再現性を欠くことになり、もはや普通意味での科学ではないということになります。

それでは臨床医学(診断・治療・予後)は実務を伴う学問として
どういう位置づけが考えられるのでしょうか。

まず、医師はその扱う対象が「人」であるという基本的な面を考えても、理系であるよりも、人文系である割合が大きいことがわかると思います。

科学と呼ばれるためには、それが扱う対象をもってして、再現性を確保するための実験ができるものだと申しました。ところが、言うまでもなく「人」をしてやみくもに実験なんかはできません。

また、たとえできても再現性は保証されません。意味がないのです。なぜなら「人」はそれぞれみんな異なっているからです。したがって一般化もできないということです。応用学としての側面がほとんどだといえるでしょう。

では、臨床医学は全く科学的ではないのでしょうか?

つづく

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